両側小陰唇縮小術、陰核包皮縮小形成術

本日ご紹介の患者さんは両側小陰唇縮小術、陰核包皮縮小形成術をお受けになられた患者さんです。

診察上本来の陰核包皮(外側ヒダ)の外側に余剰なヒダ(日本語の医学成書に日本語名記載がないため私は外々側ヒダと勝手に読んでいます)のがおありだったのでこれを切除し整えることとしました。

 

左:術前です。                            右:術後1.5か月後再診時です。

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御感想は御満足と順調な経過です。

 

sulcus praeputiolabialis部分の余剰粘膜皺襞(解剖学的にはanomalyです)は普通の医学書や解剖学の本には載っていません。 婦人科手術は上手くやろうとも雑にやろうとも評価されない分野の手術ですからあまりきちんと解剖のanomalyまで頭に叩き込んで手術する先生が少ないかもしれません。
修正手術でこられる方々にこの部分の取り残しが非常に多いです。
患者さんは「手術したけど何かがおかしい?」と悩んで私のところにこられます。

もし美容外科医でこのブログを読まれている方がいらしたらそこの部分の整形処置をきちんとしてあげて頂きたく思います。 

評価されない仕事でも手を絶対抜かないのが外科医として大切だと思います。

 

残す小陰唇のサイズはご希望に応じて調整を行います。

当院では現在術後のキズ痕をほとんどわからなくするために埋没二重形成に用いる特殊な細い糸を用いて縫合を行っております。

キズ痕がわからないぐらいにするには吸収糸で縫合するのではなく極細の非吸収糸でかつ二段階にわけて抜糸するのがよいので現在はそのようにするのをお勧めしていますが御遠方の患者さんで強く吸収糸での縫合をご希望される場合はそのようにいたしております。 しかし本来は最高の治療結果を得るべく非吸収糸での縫合およびその抜糸をお受けになれることをお勧めします。

小陰唇や大陰唇縮小手術の麻酔についてよく聞かれます。
私が行っている麻酔の方法は以下の五通りがあります。

1.局所麻酔
長所:最も安全 (それでも麻酔薬に対するアナフィラキシーショックの可能性は数十万件に1件程度はありえる。)
短所:他の2.3.4.5と比較すると麻酔時に最も痛い方法なので麻酔薬注入時の疼痛軽減のために麻酔薬のPH調整、吸入ガスの使用、表面麻酔剤の使用等を行い複合的方法で痛みを軽減する。

2.陰部神経ブロック
長所:他の3.4.5.の方法に比べてリスクが少ない。痛みが少ない。
短所:万が一血管内に麻酔薬が入れば局所麻酔薬中毒を発症する可能性、麻酔施行医がこの方法に不慣れな場合、膣、直腸の各粘膜穿孔のリスク、麻酔施行時の不快感

3.硬膜外麻酔(仙骨神経ブロック)
長所:比較的安全で痛みが少ない
短所:2.と同じく万が一万が一血管内に麻酔薬が入れば局所麻酔薬中毒を発症する可能性。 くも膜下ブロックになってしまうと歩行能の再回復に4〜5時間を要する場合がある。 その際注入麻酔量が多いと全脊麻(→心肺停止)の危険もなきにしもあらず。

4.サドルブロック(くも膜下ブロックの一種)
長所:会陰部肛門部のみに麻酔が効くため運動機能(歩行能)の障害がない。
短所:急激な血圧低下、悪心、嘔吐の可能性。くも膜という髄液がはいっている膜に針で穴をあけて薬物を注入するため手術後に髄液減少にともなう頭痛がでることがある。

5.全身麻酔
長所:意識がない間に手術が終わる。 
短所:完全な意識回復まで個人差があり手術当日の帰宅は安全確保のためタクシー等を要する。


どの方法がベストかはその患者さんが希望する麻酔形態(意識をなくしたいかとか、痛みをとにかく感じたくないとか、可能な限り安全に行いたい等)によりますから私の場合は上記5種の方法から患者さんと話し合いケースバイケースで選択しています。

 

 先日お心遣いをいただきました。

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ありがとうございます。 どうか御気を遣わないでください。