ミッドフェイスのOgee curve:オジーカーブ(いわゆるS line:若々しさの象徴の頬の膨らみ)もしっかりでました。
術後一週間目の再診時には「人相が変わってしまった。」と戸惑っていらっしゃいました。
ミッドフェイスリフトは人相が変わる旨をそしてそれは時間の経過とともに自然になる旨をお話し3週間後の再診時には御自身が見慣れたのも手伝ってか御感想は御満足(5/5)となり2か月後の再診時も「リフト効果に関しては満足(5/5)です。」とのご感想でした。 ただし鼻翼基部プロテーゼ(ほうれい線プロテーゼ)留置により小鼻がやや広がった感があるとのことで2週間前にプチ小鼻縮小術をお受けになられました。 それも自然に落ち付き順調な経過です。
ミッドフェイスリフトは術者により術式が異なりますが私のミッドフェイスリフトは骨膜下剥離によるものが多いです。 骨膜下剥離ですと顔面神経の損傷を心配することなく顔面組織全体を持ち上げることができます。
よくエンドタインSTとミッドフェイスリフトはどう違うのですかと聞かれますが実際はミッドフェイスリフトの一種にエンドタインSTを用いたミッドフェイスリフトがあるということになります。
組織を持ち上げるのに糸をもちいるのかエンドタインという材料を用いるかの違いであり剥離範囲等の基本的な手術操作は同じになります。
厳密にいえばエンドタインSTという手術があるのではなくミッドフェイスリフトにエンドタインSTを用いるということになります。 医師によってはミッドフェイスをリフトするのにフェザーリフト糸を用いたり、シルエットリフト糸を用いたりケーブルリフトを用いたり等術式は千差万別です。
御自身がうけるリフトがどの部分をリフトアップ(持ち上げる)しどのようにひきあげ、そしてその引き上げ材料に何を用いるのかということを担当医に確認することが重要です。
患者さんの状態、患者さんの受容しえるリスクおよびダウンタイム、経済的コスト、どのような結果を求めているのかによって術式や引き上げ材料の選択は異なります。 引き上げ材料のみによって結果がきまるのではないということを銘記してください。
よってエンドタインが有効だとかシルエットリフトがすぐ戻るとかいう論議はあまり意味がないと個人的に思います。
適切な医療材料をそれに適切な症状に対して適切な術式で用いるが重要なのでありそこが安易な定量的、定性的比較ができるものではなく美容外科医療が総合的アートである部分だと思います。
2010-02-09