本日ご紹介の患者さんは(2008-04-22blog掲載)約1年前に鼻先を下ろしたい、鼻先を細くしたい、小鼻を小さくしたい、鼻穴を見えなくしたいとのご希望で(カルテ記載資料より)鼻中隔延長術、鼻尖縮小術、小鼻縮小術、鼻プロテーゼ留置術 をお受けになられた患者さんです。 術後「鼻が高すぎる感じがします」とのことで術後2か月を過ぎた時点で鼻プロテーゼの抜去手術をお受けになられました。その時同時に頬骨再構築法、エラ骨スティック骨切り+ロアーリフトをお受けになられました。 その後の再診でも「鼻先が少し下向きすぎた。あともう少し丸みがあった方が良かったので再手術を希望します。」とのことで再手術をご希望されたので今回は鼻先の丸みをだすため移植した軟骨の部分切除手術を行いました。
(写真をクリックするとPC上では写真が拡大され鼻の形態の変化がより確認しやすくなると思います)
御感想は「前ほどは気にならなくなってきましたがやはり左からみると鼻先が高く感じます。」とのことでした。
ご希望に沿う形態をまたもやご提供できなかったということで美容外科医として遺憾です。
再手術前に「他人からみてバレない程度にさげたかったのに・・」と涙ぐまれ御期待の結果をご提供できず申し訳なかったと思うと同時に私自身患者さんからそのようなご希望を伝えていただいた記憶がなくカルテの記録上もそのような記録はなかったので当惑しました。 私自身の記録ミス、ヒアリングミスなのかもしれません。それとも患者さんの意識の変化による思い込みなのかもしれません。 今となっては残念ながらわかりません。
言った言わないの議論になりますとお互い寂しくかつ悲しいので、今後同様の事態が起きないようにこのブログを読まれていて私のカウンセリングや手術をお受けになられる御予定である患者さんはカウンセリング時や術前にお渡しするシートに漏れなく細かく希望事項を必ず記載していただくようここでお願い申し上げます。
鼻中隔延長術のリスク
鼻中隔延長術のリスク
1.鼻先が下がりすぎ、高くなりすぎという不満が生じる可能性または下がり足りないという不満が生じる可能性。
→ 必ず担当医にご希望の形態の鼻の写真をサンプル写真として見せると同時に「控え目希望」「しっかり確実に下げたい」等希望を明言しなおかつ術前のヒアリングシートにご自身の字で希望を書き込んでください。
2.鼻先がゆがむ可能性
3.鼻中隔軟骨に移植した軟骨の体積にて鼻腔が狭くなり下からみると鼻中隔が膨らんでみえたり呼吸がしづらくなる可能性(他院で手術されてこの症状でお悩みの方々が何人も相談にこられています。)
4.時間を経てから鼻先の皮膚が薄くなる可能性(鼻先の皮膚の下が軟骨だからといってプロテーゼと異なり安全という保証はないと思います。)
5.採軟骨部(耳や肋骨部)の傷。 某医療材料を用いるとこの傷はできなくて済むが今度はその医療材料の安全性の確かさに対する問題が生じます。
6.限界まで鼻先を下げて欲しいとの患者さんの希望に対してオープン法でそれに応えるべく手術を行うと創部の血流不良にて癒合不全、感染が生じる可能性。
2009-08-03