今日は1957年 に米軍機母子殺傷事件が起こった日です。
当時茨城県にあったアメリカ軍水戸補助飛行場から離陸した米軍機が上昇せず、滑走路東端から500mはなれた道路を自転車で走行していた親子に機体が接触し、母親は胴体を切断され即死、息子も腹部に重症を負ったという事件でした。たびたび米軍が低空飛行をおこなって通行人を驚かすいたずらをしていたためその延長線上の事件として地元市議会は米軍に抗議文を提出し、茨城県警もパイロットを業務上過失致死及び同傷害で水戸地検に書類送検し任意出頭を求める事態にいたりましたが、アメリカ軍の公務中に起きたものであるとして、日米地位協定により日本側の第一次裁判権が放棄され捜査の続行も挫折しました。
 

本日ご紹介の患者さんは(2008-04-22blog掲載)約1年前に鼻先を下ろしたい、鼻先を細くしたい、小鼻を小さくしたい、鼻穴を見えなくしたいとのご希望で(カルテ記載資料より)鼻中隔延長術、鼻尖縮小術、小鼻縮小術、鼻プロテーゼ留置術 をお受けになられた患者さんです。 術後「鼻が高すぎる感じがします」とのことで術後2か月を過ぎた時点で鼻プロテーゼの抜去手術をお受けになられました。その時同時に頬骨再構築法、エラ骨スティック骨切り+ロアーリフトをお受けになられました。 その後の再診でも「鼻先が少し下向きすぎた。あともう少し丸みがあった方が良かったので再手術を希望します。」とのことで再手術をご希望されたので今回は鼻先の丸みをだすため移植した軟骨の部分切除手術を行いました。

 

上段:術前です。
中段:術後1年(頬骨再構築、エラ骨スティック骨切り+ロアーリフト、プロテーゼ抜去後約9月)再診時修正手術術前です。
下段:鼻中隔延長手術修正手術術後3か月再診時です。


(写真をクリックするとPC上では写真が拡大され鼻の形態の変化がより確認しやすくなると思います)
御感想は「前ほどは気にならなくなってきましたがやはり左からみると鼻先が高く感じます。」とのことでした。
ご希望に沿う形態をまたもやご提供できなかったということで美容外科医として遺憾です。

再手術前に「他人からみてバレない程度にさげたかったのに・・」と涙ぐまれ御期待の結果をご提供できず申し訳なかったと思うと同時に私自身患者さんからそのようなご希望を伝えていただいた記憶がなくカルテの記録上もそのような記録はなかったので当惑しました。 私自身の記録ミス、ヒアリングミスなのかもしれません。それとも患者さんの意識の変化による思い込みなのかもしれません。 今となっては残念ながらわかりません。

言った言わないの議論になりますとお互い寂しくかつ悲しいので、今後同様の事態が起きないようにこのブログを読まれていて私のカウンセリングや手術をお受けになられる御予定である患者さんはカウンセリング時や術前にお渡しするシートに漏れなく細かく希望事項を必ず記載していただくようここでお願い申し上げます。

鼻中隔延長術のリスク

鼻中隔延長術のリスク
1.鼻先が下がりすぎ、高くなりすぎという不満が生じる可能性または下がり足りないという不満が生じる可能性。
→ 必ず担当医にご希望の形態の鼻の写真をサンプル写真として見せると同時に「控え目希望」「しっかり確実に下げたい」等希望を明言しなおかつ術前のヒアリングシートにご自身の字で希望を書き込んでください。
2.鼻先がゆがむ可能性
3.鼻中隔軟骨に移植した軟骨の体積にて鼻腔が狭くなり下からみると鼻中隔が膨らんでみえたり呼吸がしづらくなる可能性(他院で手術されてこの症状でお悩みの方々が何人も相談にこられています。)
4.時間を経てから鼻先の皮膚が薄くなる可能性(鼻先の皮膚の下が軟骨だからといってプロテーゼと異なり安全という保証はないと思います。)
5.採軟骨部(耳や肋骨部)の傷。 某医療材料を用いるとこの傷はできなくて済むが今度はその医療材料の安全性の確かさに対する問題が生じます。
6.限界まで鼻先を下げて欲しいとの患者さんの希望に対してオープン法でそれに応えるべく手術を行うと創部の血流不良にて癒合不全、感染が生じる可能性。

2009-08-03

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