他院術後立ち耳修正術(クローズ法)

今日は1853年にマシュー・ペリー米東インド艦隊指令長官が、米国大統領の親書を携え軍艦4隻で浦賀に来航した日になります。 この黒船来航にて日本の太平洋における新たな歴史が始まることとなりました。


本日ご紹介の患者さんは昨年 某形成外科にて健康保険診療にてオープン法にて立ち耳修正術をお受けになられるも耳に傷だけ残って全く効果がなかったとのことでご相談に来られました。

診察をしてみると確かに耳の後ろにオープン法の手術瘢痕がありました。


オープン法で全く効果がなかったとは通常考えにくいし術前のコミュニケーション不足で希望の形態にならなかったのではなかったのかと考え、また保険診療ならば費用負担も安いため患者さんに再度その医師に修正手術をしてもらうことをお勧めしましたが、術後に再手術を依頼するも「あなたの場合は軟骨が固くてこれ以上できない」と言われたとのことでもうその医師での手術は考えていないとのことでした。

費用は健康保険を使用して5万円ぐらいかかったとのことなので3割負担ということを考えると医療機関には約17万円の収入になる手術です。 それだけのお金を私たちが拠出している健康保険料からいただきながら手術結果がだせないとなるとそうとうな困難な症例か!? と診察してみましたが私にとっては普通の手術適応のお耳でした。 

ここで執刀した医師を責める気はありません。 執刀医は最善を尽くすべく努力されたはずであり、また、それぞれの事情があったはずであり、「後医は名医」の格言どおり後医である私が前医の言い分を検証せずに批判することは卑怯ですらあるからです。

ただ オープン法で体表に残るキズをつけた以上はそれなりに患者さんの満足いく結果をだして差し上げるべく本気で努力をしたのかな?  という疑問は正直残ります。 

前医でオープン法で結果がでなかった以上、実は困難症例である可能性も充分あり私も万が一のことを考えオープン法での手術をさせていただきたいとの希望を伝えましたが「これ以上体の表面に残るキズをつけたくない」とのことでクローズ法を強く希望されたためクローズ法(メスで皮膚を切開しないで軟骨処理を行う方法)で立ち耳修正を行いました。

上段:術前です。
下段:術後1週間再診時です。


立ち耳も無事寝て順調な経過です。
手術による内出血や赤味は徐々に薄らいでいくでしょう。

しかし この患者さんの耳の形で保険適応になるのであれば立ち耳の患者さんたちを全国の形成外科医が保険で手術をして差し上げれば患者さんも負担が少なくていいなぁ と思う反面 病気というほどではないからこれで健康保険が使えるとなると保険料を納めている側としては釈然としないなぁ と複雑な思いでした。

健康保険取扱している形成外科のクリニックのホームページをみても立ち耳を健康保険で手術行いますというところから自費扱いにしているところと混在しており実際のところは混沌としているようです。

手術というものは自費で高額だから上手とか保険だから下手というものではありません。 最後まで責任をもって行う医師にかかるのが肝要だと思います。 

ちなみにこの立ち耳クローズ法の美容外科的手術技術を研究開発され私に教授してくださったのは勝間田先生になります。

2009-07-08