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本日ご紹介の患者さんはふくらはぎスリム形成術 (NICR(非切開式腓腹筋退縮術):皮膚切開を行わず選択的神経処理を行う術式)をお受けになられた患者さんです。
 
左:術前です。                 右:術後約1か月再診時です。
(写真は患者さんの快諾を得て供覧しています)
術前より周径は左右共に約2cm細くなり御感想もご満足(5/5)と順調な経過です。
NICRの考えられる主たるリスク
1.術後血腫
 
 術後血腫を生じそれが吸収されるまで歩行困難を生じる可能性があります。
 術後1週間は日常生活に必要な歩行以外はなるべく安静にしてください。 術後翌日から立ち仕事でハードな勤務をされた方の下腿に血腫が形成されその結果足が腫れ、連日勤務を痛み止めを飲みながら続けた結果、術後日に日に症状が悪化し歩行障害を生じたケースがあります。 
 
2.肺塞栓症の危険性
 
 ふくらはぎに血腫が生じるとそれが静脈の還流を障害し血栓を生じる可能性があります。
 それが肺に飛ぶと肺塞栓症という致命的な合併症を引き起こす可能性は否定はできません。
 この手術が原因で肺塞栓症を生じたという報告は見聞したことはありませんが可能性は否定できません。
 
3.複合性局所疼痛症候群 Complex regional pain syndrome: CRPS を起こす可能性
 
複合性局所疼痛症候群 とは外傷(骨折・打撲・捻挫など)をきっかけとして、慢性的な痛み(慢性疼痛)が起きたり、慢性疼痛に加えて、局所の浮腫、皮膚温度の異常、発汗異常などの症状を伴うことのある病態です。
 
例えば採血検査をされた後、通常は治癒する痛みが慢性化し皮膚の萎縮が起きることがあります。筋肉だけでなくて骨の萎縮(骨粗鬆症)が進行する事があります。痛みがあるので動かさないでいると関節の可動性の低下による運動障害が起きてきて最終的には関節の拘縮まで起きて、その手が使えなくなることまでおこる場合があります。
 
血液検査だろうと脂肪吸引だとうとなんだろうと体にメスをいれる以上は複合性局所疼痛症候群を生じる可能性はあります。 しかし通常は非常に稀なので不必要に患者さんに畏怖心を生じさせないためにそのような説明をせずに我々一般の医師は採血等の処置や手術を行っています。
 
NICRだからといってその可能性が高まる証拠は現時点ではないし、NICRで複合性局所疼痛症候群を生じたという報告も未だ見聞したことはありません。 しかし本邦において新しい施術法を行うにあたっては可能な限り考えうるリスクを明示化するべきであるという考えにより記載しています。
 
4.術後足底部しびれ感出現の可能性
足底部の感覚支配神経は内側足底神経、外側足底神経からなりこれらは脛骨神経の分岐神経です。
脛骨神経はNICRで施術操作をする腓腹筋の下のヒラメ筋の下を走っておりNICRの施術操作での損傷の可能性は考えにくいです(NICRのneedleの先端が腓腹筋に入るのにかなりの抵抗を要し、ヒラメ筋でも同様もしくはそれ以上の抵抗を要するため無自覚にヒラメ筋に刺入することはまずないと考えられます)。 先日御紹介した症例においては術後4週を経て立ち仕事の経時的負荷によりしびれが出現していることにより、あくまでも仮説ですがNICRにより萎縮した腓腹筋の代替として必死に機能しているヒラメ筋の緊張により脛骨神経が圧迫されてしびれ感が生じている可能性があります。
 
 
 
先日お心遣いをいただきました。


ありがとうございます。 どうか御気を遣わないでください。

2009-07-01

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