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私が輪郭のカウンセリングを行った覚えのある患者さんが先日ひさしぶりにクリニックへいらっしゃいました。
「先生のところで何か月もずっと(輪郭)手術をキャンセル待ちしていたのですがとうとう待ちきれなくて某クリニックで手術をうけてしましました。 今日はその修正の相談です。」とのことでした。
 
右えらがエグれている容貌のあまりの事態の異常さにレントゲンを撮り精査することとしました。
まずレントゲン写真をじっくりみてみましょう。
●側面象です
●オルソパントモグラフィーです (パントモグラフィーとはあごのX線画像をあたかも骨を切り開いたかのように平面に撮影する撮影方法です)
何かおかしな点にお気づきになられたでしょうか?
 
わかりやすく左下顎縁を水色で、右下顎縁を赤色で縁取ってみました。
パントモグラフィーです。 下顎角部の縁を赤色で、そして下顎角部の骨幅を緑色でラインをひいてみました。 Rと書いてある方がRightすなわち右側です。
右側の角部が削られすぎ下歯槽神経管が露出・損傷していることが強く疑われる所見です。
実際右オトガイ神経領域に知覚異常を生じてらっしゃいます。
 
以前ご紹介したエラの削られすぎケースである ケース1およびケース2も右側のエラでした。 
 
ここで執刀した医師を責める気はありません。 執刀医は最善を尽くすべく努力されたはずであり、また、それぞれの事情があったはずであり、「後医は名医」の格言どおり後医である私が前医の言い分を検証せずに批判することは卑怯ですらあるからです。
 
ただこの手術をお受けになろうと考えていらっしゃる方々には手術を受ける前に熟慮していただきたいと思います。 安易な宣伝等にのせられてはいけません。 医療行為は必ずなんらかの合併症が生じる危険性がある行為であり安易にメスをいれることは厳に慎むことです。また特に美容外科においては執刀することにより医師に利益がはいるため残念ながら必要ない手術まで勧められる可能性も十分あります。
 
 
エラ削りの危険性は以下の加齢に伴う下顎骨の変化の図を参考にしてください。
上段:青年期例
下段:老年期例


よく「可能な限りがっつり削ってください」とお願いされる患者さんがいますが、下顎骨は加齢により歯槽骨が吸収され将来骨自体がやせ細る可能性が十分あるため過度に下顎骨を切除することは骨折の危険性や歯を逸失した際にインプラント義歯を植立する際の母床骨の不足等の危険性の増大につながります。

一期一会で出会った患者さんには健康的に美しくなっていただきたい私としてはどうしても手術をご希望されるのであれば「がっつり」ではなく「最適な骨切り量」で手術を受けていただきたく思います。

しかし何が最適な骨量かは正確な医学的定義を理論的かつ科学的に数値で示せといわれるとそれは難しいです。 輪郭の美容外科手術は現ライフクリニック院長の勝間田先生が約20〜30年前に十仁病院時代に始めたのが始まりであり真の長期成績(20歳時に美容外科的骨切り手術をして70歳時に健全な下顎骨を保てているか)は日本人医師は誰も知らないはずです。
しかし20年以上の美容外科領域における経験の蓄積はそれなりの最適骨量と思われる骨切りを行う骨切り術の練成に寄与しています。 私がライフクリニックの勝間田先生をお勧めするのは以上の理由であり、勝間田先生の薫陶を受けることができたのは幸甚の至りだと思います。今後ともより安全で人々の幸福に寄与する美容外科医術の練成に努めていきたいと思います。


今回の患者さんに関してはまずは前医での加療をお勧めしましたが、どうしても私の治療をご希望されるのであれば私なりに最善を尽くし正常容貌の回復の一助になるよう努めていきます。

2009-01-27

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