本日ご紹介の患者さんは既往として他院にて小鼻縮小術、I型プロテーゼ隆鼻術をお受けになられている患者さんです。
御希望としては「鼻が上向きなのが気になるので下向きになるようにしてほしい。でもあまりさがりすぎないぐらいに。」とのことでした。カウンセリングの結果、鼻先を下に向ける手術として1.ハイブリッドプロテーゼ 2.耳軟骨段重ね移植 3.鼻中隔延長術 がある旨をお話し、それぞれの長所、短所をお話した結果 鼻中隔延長術、鼻尖縮小術(クローズ法)をお受けになられることをご希望されました。
上段:術前です。
下段:術後1週間再診時です。(写真は患者さんの快諾を得て供覧しています)
順調な経過です。
鼻中隔延長術のリスク
1.鼻先がゆがむ可能性
2.鼻中隔軟骨に移植した軟骨の体積にて鼻腔が狭くなり下からみると鼻中隔が膨らんでみえたり呼吸がしずらくなる可能性(他院で手術されてこの症状でお悩みの方々が何人も相談にこられています。)
3.時間を経てから鼻先の皮膚が薄くなる可能性(鼻先の皮膚の下が軟骨だからといってプロテーゼと異なり安全という保証はないと思います。)
4.採軟骨部(耳や肋骨部)の傷。 某医療材料を用いるとこの傷はできなくて済むが今度はその医療材料の安全性の確かさに対する問題が生じます。
5.鼻先が下がりすぎ、高くなりすぎという不満が生じる可能性または下がり足りないという不満が生じる可能性。
6.限界まで鼻先を下げて欲しいとの患者さんの希望に対してオープン法でそれに応えるべく手術を行うと創部の血流不良にて癒合不全、感染が生じる可能性。
2009-01-05