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本日ご紹介の患者さんは前額部リフト及びエンドタインリフト(ミッドフェイスB)をお受けになられた患者さんです。
上段:術前です。
下段:術後約半月再診時です。(写真は患者さんの快諾を得て供覧しています。)


エンドタインはある一定の「面」で引き上げるため、「線」で引き上げるアプトスやハッピーリフトやシルエットリフト等より軟部結合組織の把持の安定性が高いため通常のリフト目的のみならず骨膜下リフト等にも用いることができます。 
以前参加したStanford大学のセミナーにおいて米国ではpopularであることを知り、米国人医師と共に様々な種類のエンドタインをcadaverに施術させていただきました。  長所としては前述したように組織の把持力に優れている点と約1年で分解吸収され異物として残らない点ですが欠点としては皮下に異物感を感じやすいかも知れない点、及び除去希望のときにはやや手術が煩雑になる点です。 今後日本でも一般的になっていくかもしれません。

今回は目の下の若返りにエンドタインのミッドフェイスBを用いましたがミッドフェイスBのみではほうれい線までパーフェクトに改善するのは難しく、患者さんのご希望によってはエンドタインミッドフェイスSTやシルエットリフトもしくはアンカレッジ等を組み合わせたほうが良いかもしれません。

前額部リフトもエンドタインミッドフェイスBも順調な経過です。

先日若先生がお心遣いをいただきました。


ありがとうございます。 どうか御気をつかわないでください。

エンドタインを用いたトレーニングセミナーのことを思い出して思うことですが米国には新たな知識や技術を得る機会が日本より明らかに多くその点は正直うらやましく思います。
また一般的な傾向として知識を人々に広く伝えていこうという態度は見習うべき点だと思います。
たとえば最近私が興味をもっている分子生物学について色々と調べたりしてみると米国では一般の人々が第一線の研究者達のセミナーがインターネットで自由に聴講できるようになっている(クリックしてみてください。 知の巨人達の講義が聞けます)のに驚かされます。

その中の一つのセミナーの一例ですがフィリピン の巻貝に猛毒をもっているものがあり大きく分けると1.ふぐに似た毒  2.コブラに似た毒の二種類がりそれらをよく調べてみると800種類も違う毒をもっているとのことです。 ほとんどの毒が神経毒なのですがなんとその中に脊髄の後根細胞のみに働く毒がふくまれていたとのことです。すなわちその毒のみを注射すると痛みを感じなくなるとのことで将来鎮痛薬として使えるかもしれないとのことでした。
中毒作用も嗜癖作用もないので今後医療の分野でメインの薬となるかもしれないとの話で日本の新聞でも医学雑誌でも目にしたことがない情報を(私が不勉強なだけかもしれませんが)通勤時間のipodで聴講できてしまうようなシステムを作る米国の学会には敬服します。

わたしも願わくばこのブログを日本の知力の向上に約立つブログにしたいのですが・・・ただの一美容外科医の日記状態である自分の力量不足が無念です。

少年老い易く学成り難し

2008-04-10

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