今日はフェイスリフトをお受けになられた患者さんのご紹介です。
 
フェイスリフトの手術は手術手技が多様であり術者の数だけ手術法があるとも言われる手術ですが基本は顔面の皮膚のたるみを改善する手術ということになります。
 
ポイントは皮を切って引き上げるだけではなくSMAS(superficial muscle-aponeurotic system)(略してスマスと呼ばれます)という顔面真皮の下にある筋繊維のネットワークをしっかり引き上げる、または骨膜下を剥離し引き上げ、また顔面各所の靭帯を処理して持続的な手術効果を維持することにあります。
 
今回ご紹介の患者さんは元々健康美あふれ肌も若々しくたるみもあまりなくリフトの必要性はないと考えご説明しましたが強いご希望により顔面下部のたるみに対して側頭部から耳前部、耳後部、後頭部までの切開を行い主に頬部から頚部にかけてのSMAS(スマス)フェイスリフト手術,メーラーファットの持ち上げにケーブルリフト、顎下の脂肪に対して顎下脂肪吸引をお受けになられました。
 
上段:術前です。
下段:術後3ヶ月再診時です。(写真は患者さんの快諾を得て供覧しています。)



再診時に患者さんが詳細な体験記をプリントアウトしてくださいましたのでこの手術をお受けになろうとされる方々へのご参考に載せさせていただきます。

『手術当日・・・手術。術後は思った以上に麻酔でフラフラして歩くのがやっと。帰宅の車のなかで吐き気が襲ってきてかなり辛かった。

翌日・・・翌日の夜9時ごろまで断続的に吐き気がくる、食欲はほとんどないが、薬を飲む関係で液体ヨーグルトを無理やり飲み込む。

翌々日・・・翌々日あたりから食欲は少しずつ回復してきたが、口が思うようにあかない。さらに何か物を噛むたびにアンカーが入っているこめかみのあたりが痛い。奥歯がほとんどつかえないので前歯だけで物を咀嚼している感じ。
目元の腫れがひどく、コンシーラーをしてマスクをして外出したら、人に「その顔どーーした?」と聞かれた。目元が腫れあがったボクサーのような顔で旦那と喧嘩でもしたかと勘違いされた。

1週間後・・・1回目の抜糸。こめかみの部分以外を抜糸。抜糸したあと、鰻屋さんで鰻を食べた。口は依然としてあまり開かない。食べるたびのこめかみの痛みで、鰻でさえ最後まで食べるのが辛かった。付け合せのきゅうりの漬物は歯に力を入れられなくて食べれなかった。

2週間後・・・少しずつこめかみの痛みは軽減してきた感じだが、まだ痛い。腫れもまだあるがマスクをすれば外出できた。目元の腫れはほとんど消えた。内出血はコンシーラーで隠せた。

3週間後・・・マスクなしでも外出できる。内出血はまだあったがコンシーラーで隠せた。ケーブルリフトのせいか口をすぼめることが困難。「す」の発音ができない。少しつりあがっていつも笑っているような顔。こめかみはまだ痛いが肉でもなんでも食べれるようになった。

1ヶ月後・・・自分では左側より右の腫れがまだ残っている感じだが腫れは傍目にはほとんどわからない。ただ右こめかみ付近にリフトのあたりが赤くなって腫れている部分が見える。目元の内出血はほとんど消えた。感覚の麻痺は左右ともかなり残っている。

1ヶ月半後・・・左の腫れはほとんど消えた。左右の頬を中心に麻痺はまだつよくあって、触っても全く感じない。顔にクリームやファンデーションをするのが怖い。「す」の発音は少しはできるようになってきた。こめかみは物を食べるとまだ若干痛い。

2ヶ月後・・・こめかみの痛みは消えてきた。「す」も言える。顔にクリームやファンデーションを初めてしてみた。笑っている感じも消えて、とてもいい感じにつりあがっている。毎日あっている人に若くなったねと言われた。
2ヶ月半後・・・左右の頬の麻痺がかなり解消。あごの脂肪をとったためか、輪郭もシャープに綺麗になった。人に綺麗だね、と言われることが多くなった。こめかみの痛みもない。「す」の発音をするときケーブルで左右の頬が引っ張られている感じを意識する程度。 』

もともとお美しかったですがとても若々しく綺麗になられました。
お辛い時期をよく頑張られました。 お疲れ様でした。
順調な経過です。

2008-03-04

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