
豊胸術には主に以下の方法があります。
1.脂肪移植豊胸術
長所:
自己組織の使用。 定着すれば半永久的。
短所:
石灰化およびしこり形成の可能性→乳癌の診断、治療妨害因子となる。
2.ヒアルロン酸豊胸術
長所:
ヒアルロン酸は自己組織にもある成分であり比較的安全。
分解したいときはすぐ分解可能。
短所:
もっとも長期にもつとされるヒアルロン酸でも1〜2年程度とされる。
定期的メンテナンスが必要。 ヒアルロン酸の集合体によってしこりのように感じることがある。
3.人工乳腺
長所:
大きな乳房にしやすい。
短所:
バックの種類として生理食塩水バック、CMCバック、シリコンバック等さまざまな種類や形そして表面の性状(smooth type , textured type)があるがいかなるバックでも異物であるが故のトラブル(感染、皮膜拘縮等)がおこる可能性がある。 またバックが他覚的に触知される可能性がある。
今回の患者さんは低分子ヒアルロン酸によるシンデレラバストをお受けになられてからSubQ豊胸をお受けになられて慎重にご自身に適切な量をお計りになり右30cc、左30ccの注入をお受けになれました。
術後ヒアルロン酸集合体による自覚的しこりを気にされ(他覚的には思春期の乳腺様)何度かマニュアルマッサージによる集合体分散処置をお受けになられました。 自覚的にはそれなりに大きく感じて気にされていたヒアルロン酸集合体がエコー上1cm以下のサイズで散在しているのをご覧になり思いのほか小さいことにご安心されました。
2007-08-10