今回は鼻中隔延長術、鼻尖縮小術の患者さんの症例の紹介です。
最近よく受ける質問に「鼻中隔延長術と鼻尖部軟骨移植術と鼻柱下降術 はどう違うんですか?」というものがあります。
非常に多い質問なのでここで説明させていただきます。
1.鼻中隔延長術・・・・・鼻の真ん中には鼻中隔軟骨という軟骨があります。 これに軟骨を継ぎ足し鼻先を伸ばす手術になります。 適応は後述する鼻尖部軟骨移植術では充分な鼻先の延長が期待できない場合になります。
2.鼻尖部軟骨移植術・・・・ 鼻尖部に段重ねにした軟骨を移植する方法です。 長所は簡便な術式ですが欠点は鼻翼軟骨の上に移植された軟骨は鼻翼軟骨がたわむことによるクッション作用により微量しか延長できない点です。 鼻翼軟骨の硬さ、皮膚の硬さ、移植軟骨の厚さの複合係数により延長量が決まりますが1〜2mm程度なのが通常です。
3.鼻柱下降術・・・・ 鼻の穴と穴の間の鼻柱と呼ばれる部分を下に下げる方法です。 軟骨やインプラントを用います。 鼻先を下げたり延長する術式ではありません。
よくご相談をうける内容として「鼻先を下げられるか?」というものがありますが診察の結果、手術可能であれば術式として上述の1.か2.を選択します。
今回ご紹介の患者さんはかなりのアップノーズに加えて2.の術式では移植軟骨の支持基盤となる鼻翼軟骨がかなり柔らかく鼻尖部軟骨移植では充分な鼻先の下げ幅が得られないと考えられたため1.の術式:鼻中隔延長術を選択しました。また鼻先を細くしたいとのご要望があったため鼻尖部縮小術も併用しています。 御希望によりインプラントは一切使用しませんでした。
上段:術前です
下段:術後 一週間の再診時です

鼻先が高くなりかつ下がって喜んでいただけて幸いでした。
今日はとらやの差し入れをいただきました。

ありがとうございます。御厚情を深謝します。
2006-11-27